第30話
◆北九州ラーメン王座選手権2023に行ってみた!
雪乃「人多いねー! まだ朝10時なのにね!」
浅水「たしか開催時間が10時だよね、もうこんな盛り上がってるだなんて」
雪乃「楽しみだなー! 浅水が来てくれなかったら、アタシひとりで行こって思ってたけど」
浅水「んー、気になったのは確かだからね。18日は休みだから都合よかったし*1」
──
数日前──。
浅水「ラーメン王座選手権?」
雪乃「そ! 門司港で開催されるみたいなんだけど、行ってみない??」
浅水「楽しそうなイベントではあるよね。……サイトを見てみると【2023】って記載あるけど毎年やってるってこと?」
雪乃「そうみたいだよー*2。色んなラーメンが食べれるし、良い発見ありそうだし、どう?」
浅水「一杯500円かー。意外とするんだね」
雪乃「でね、調べてみたら前売り券あるんだってさ。三枚綴り1,300円だから少しお得だし」
浅水「……喋り口調が胡散臭い広告みたいなんだけど、信用して良いの?」
雪乃「いやいやいや! 確かにアフィリエイトちっくな喋りになっちゃったケド、そんなことないって!*3」
浅水「そっか、じゃあ信じてみるよ。メール送信で申し込めるなら楽だね。早速やってみよっかな。私も広告っぽい返しになっちゃってるけどさ」
雪乃「やったー! じゃあ18日は混雑しないように朝早くから行こー!」
「そうだね、昼前には帰れるようにしないとね」
──
雪乃「えーっと、前売り券はどこで引き換えるんだっけ」
浅水「本部ってとこだよ。本部ってどこかな……あ、ここか」
雪乃「分かりやすい! しっかり本部って掲げられてる! 安居院雪乃で予約してまーす」
浅水「伊豫永浅水です」
(※イベントは終了してますが、一応加工してます)
雪乃「おっ! お買い物券まで付いてるじゃん!」
浅水「イベントの後はついでに海峡プラザで買い物できるって感じだね」
雪乃「めちゃ良いじゃーん! さてさて、最初はどこにしよっか?」
浅水「毎回優勝してる石田一龍も気になるけど、雪乃はこないだ本店行ったんでしょ?」
雪乃「そそ。だから他の店舗のラーメン食べてみたくってねー」
浅水「参加店舗をひと通りみたところ、気になるお店があるんだよね。【ラーメン一晋】ってとこ」
ラーメン一晋
前大会準優勝!リベンジに燃えてます。今年もこの一強ムードをひっくり返す為に出場を決めました!2017年 ランク外・2018年 4位・2019年 準優勝。わ、うまっ!と思わず声が出て、最後の一滴まで飲める拘りの豚骨ラーメンで優勝を全力で掴みに行きます!!応援してくださる方々や仲間、スタッフ全員で今年こそ狙うは”優勝”応援よろしくお願い致します。
雪乃「アタシも実はそこ行こって思ってた! 行こいこ!」
浅水「ここだね。……お、結構並んでるねえ」
(※カメラマンが現れたため、列の様子が上手く撮れず…/苦笑)
雪乃「ホントだー。時間かかるかなあ」
浅水「受け取るだけだからスムーズなんじゃない? 並ぼうよ」
雪乃「そだね! お腹空いてるから楽しみだな~!」
浅水「……お、もう私たちが受け取る番だよ。これは……美味しそうだね」
雪乃「んー! 厚切りのチャーシュー美味しい!」
浅水「スープは濃厚なんだけど、さっぱりといけるね」
雪乃「食べ終えたら容器は捨てるとこあるんだっけ?」
浅水「あそこにエコステーションがあって、そこで投票券と引き換えるみたいだよ」
雪乃「なるほど、一杯につき一票入れることが出来るんだねー」
浅水「投票所がここだね」
雪乃「ここも分かりやすいねー! ……ん?」
浅水「どうしたの?」
※以下、実際に目撃した現場について話しています。
雪乃「投票券をいっぱい持ってる人たちが居るな~って」
浅水「たくさん食べたんだろうね。ハーフサイズでも量あるのに、よく入るね……あれ?」
参加者A『よし、じゃあこの投票券はぜんぶ、私たちの【石田一龍】に!』
参加者B『石田一龍に投票するためにこのイベントに来たんだから』
参加者A『連覇のためならね!』
参加者B『はい投票完了! じゃ、帰ろ!』
雪乃「あれって石田一龍のフリークさん? ……組織票みたいなことやってんじゃん」
浅水「なんか見たくないものを見たね。人気投票ってこんなもんだけど、ラーメン王座選手権でもソレがあるなんて思ってもなかった」
雪乃「こんなんじゃ頑張ってる店舗が可哀想だよ……もう殿堂入りで良くない?」
浅水「確かに殿堂入りだと投票も分散されそうだけどね。でも第一人者なんだから、居ないと来なくなるかも知れないって虞があるのかも」
雪乃「はあ……気分悪い現場を目撃しちゃったよ。確かに一龍さん美味しいケド、組織票があるなら応援する気力が否が応でも出ないってー」
浅水「ね。気を取り直して、他の店舗のラーメンでも食べる?」
雪乃「そーしよっか。んー……よし、【豚のむら】行こ!」
浅水「奇遇だ。私も行こうと考えてたよ」
豚のむら
純正の豚骨スープに自社開発した特製秘伝の「赤豚」を盛り付け、ネギ油、ニンニクチップ、昆布茶などを独自の製法でブレンドし、上品な仕上がりになりました。 是非ご賞味あれ!!
雪乃「スープは濃すぎないけど、パンチはあるね! 美味しいなー」
浅水「この辛たれで味変をすると……お、良い感じだ」
雪乃「二杯食べ終えて思うのが……豚骨ラーメンを連続で食べるとちょっと来るねえ(汗)」
浅水「ちょっと胸焼け気味なのは間違いないね(苦笑)。と、なれば……豚骨じゃないラーメンかな」
雪乃「確かに! そっか、出場店舗の中に豚骨じゃないラーメンあるのを見た時、何でなんだろーって思ってたケド……」
浅水「もしかすると、私たちみたいにスッキリしたい人が居ることを考えてたりして。だとしたら、やるねぇ」
雪乃「んー。どこにしよっかなー。あ、ここどう?? 【満天ラーメン】」
浅水「あご出汁を使ってるなら、良いかもね。でも……」
あご出汁満天ラーメン
この日限りのプレミアムラーメン。 濃厚な鶏白湯に、焼きあご出汁をブレンド。まったりとして、スッキリのスープに旨辛味ダレを合わせると衝撃的な旨さ!! お子様でも、大丈夫! 旨辛味ダレなしもできます!お楽しみに。
雪乃「浅水ー、早く並ぼ!」
浅水「濃厚って記載があるけど……って、もう並んでる。まあいっか」
店員さん『赤いたれどうします?』
雪乃「お、有無を選べるんですね! じゃあ有りで!」
浅水「私も有りでお願いします」
店員さん『たれは少しずつ溶かして食べてくださいね!』
雪乃「ん! あご出汁のパワーが堪んない、美味しいねー!」
浅水「濃厚鶏白湯もあるからガツンとくるけど、この豚骨とは違う濃さがまた良いね」
雪乃「赤いたれを少しずつ溶かしてっと……お、ピリ辛なスープもまた最高!」
浅水「白ご飯が欲しくなるよ。私はラーメンライス好きだから」
雪乃「それな! アタシも欲しいなーって思ってたけど、このラーメンは選手権のためだけのオリジナルなんだってさ」
浅水「あれ、そうなの? リピートしたいと思ったのになあ。さて、これで三杯食べ終えたし、投票に行こっか」
雪乃「三枚あるから、食べに行った各店舗に投票しよっと」
浅水「それが平等で良いね。微力かも知れないけど、私もそうしよ」
──
──海峡プラザにて。
雪乃「お買物券があるから、海峡プラザでお買い物して帰ろっか」
浅水「そうだね。何を買おうかな……あれ、このお店」
雪乃「パワーストーン等を取り扱ってる【石ころ館】だね」
浅水「ここ、来週を以て閉店するみたい」
雪乃「ホントだ。昔からやってたよね? なんか寂しくなるなー」
浅水「……ここで買い物して良い? 実は色々あって、気休めでも良いから石が欲しくてさ」
雪乃「良いじゃん! ゆっくり選んじゃって!」
──数分後。
浅水「この2つを買ったよ。巾着に入れて、カバンに入れておこうと思って」
雪乃「綺麗だねー! 何て石なの?」
浅水「【レッドタイガーアイ】と【グリーン】。レッドタイガーアイには『仕事運・勝負運祈願の石』、グリーンには『精神を安定させ、ストレスを和らげる』効果があるらしい」
雪乃「おー、なかなか深いものだね! 浅水もストレス溜まるんだ~」
浅水「そりゃ生活していたらどこかしらで溜まるよ。まあ、この2つなら今の私にピッタリで」
雪乃「ほほーう。何があったの? 転職活動?」
浅水「……雪乃は謎解きの才能あるかもよ」
雪乃「え?!」
──
雪乃「タイミングよく出発する電車に乗れてよかったね!」
浅水「そうだね。ところで、雪乃は買い物したの?」
雪乃「浅水が石を選んでる間に実は買い物してたよー。仕事先にお菓子を買ったんだけどね。ところで、ラーメン王座選手権どうだった?」
浅水「凄く良かったよ。どれも美味しかったし、何より知らないラーメン店を知る事ができたことが嬉しかったかな」
雪乃「うんうん、アタシも今日食べたラーメンのお店はもちろん、食べてないお店も幾つか気になってるから、行ってみたいなー!」
浅水「またこういうイベントがあれば行きたいね」
雪乃「あったら誘うねー。さてと、この後どうしよっか──あ!!」
浅水「声大きいって、電車の中なのに……どうしたの?」
雪乃「ご、ごめん……いや、これなんだけどさ……」
浅水「あ!」
雪乃「浅水も声が出たってことは……」
浅水「私も使うの忘れてたよ……(汗)」
雪乃「ま、次行くための口実が出来たってことで──」
浅水「それ、ラーメン王座選手権の二日間限りだよ」
雪乃「……じゃあ、思い出として取っとこ」
浅水「だね」