浅水「奏雨はメタルに興味を持つことはない感じ？」
奏雨「ん、どーやろっか。でも聴いてる音楽何だかんだで激しいんよね」
雪乃「ヴィジュアル系ってメタルがベースになってることが多いからねぇ」
奏雨「ヴィジュアル系メタルバンドっち居るもんね。メタルが分かってきたら二人の会話に付いていけそうなんやけど……」
浅水「じゃあヴィジュアル系メタルバンドのオススメを紹介しよっか？」
奏雨「おー、それは嬉しいかも。教えてほしいな」
雪乃「浅水が何を紹介するか楽しみ～！」
浅水「何となく予想付いてるでしょ(笑)、まずは──」
Versailles
浅水「一発目にVersailles（ヴェルサイユ）を紹介すると『だと思った』と思われそうだけど」
奏雨「名前は聞くけど、ちゃんと聴いたことないんよね」
雪乃「Versaillesは良いよ！ 特にメタルに特化しすぎてないアルバムだとアタシが勝手に思ってる『JUBILEE -Method of Inheritance-』がオススメかな」
奏雨「1曲目から10分もあるんやけど……」
浅水「"God Palace -Method of Inheritance-"だね。そっか、私は長い曲は平気だけど、奏雨のように10分近くの曲だと強張ってしまうよね」
雪乃「LUNA SEAの"FOREVER ＆ EVER"みたく中盤にあったり、Rhapsodyのように終盤に配置されてたらまだ分かるけど、最初から長い曲だもんねぇ」
奏雨「それだけで疲れそやね……そんなこと言っちゃいけんのは分かっとーんやけど」
浅水「私や雪乃は何で最初の長い曲にあまり驚かないんだろ」
雪乃「アレじゃない？ DIR EN GREYの『UROBOROS』」
浅水「あ、"VINUSHKA"。たしかにあれで鍛えられたのかも(苦笑)。で、散々メタルの話してるけど、この『JUBILEE』で私が好きな曲は、メタル要素が無い"Amorphous"なんだよね」
雪乃「分かる！ めっちゃ良いよね」
奏雨「ああ、さっき言いよったよね。メタルに特化しすぎてないっち」
浅水「でも"Amorphous"と"The Umbrella of Glass"、"Serenade"くらいなんだけどさ」
雪乃「まあね。あとはHIZAKIさんとTERUさんが共作した"Catharsis"がめちゃ好きで」
浅水「冒頭から異国の森林のような雰囲気で一気に引き込まれるね、あれ最高だ」
奏雨「へえ、なんか気になってきた。他にオススメのアルバムは？」
雪乃「活動休止前に出たセルフタイトルの『Versailles』も良いよ」
浅水「その作品も良いね。奏雨なら比較的ポップな"Illusion"とか気に入りそう」
雪乃「アタシは……これもまたメタル要素薄いけど、やっぱ衝撃だった"妖 ～ayakashi～"が好きかなあ」
浅水「MASASHIさんが作った和がふんだんに詰め込まれた曲だね」
奏雨「メタルの話をしよるのに、メタルじゃない曲が好きなんやね(苦笑)。あと、耽美的なバンドなのに和の曲とかあるん??」
浅水「Dの"桜花咲きそめにけり"や"風がめくる頁"もそうだよ。そんなギャップも良いよね」
KAMIJO
浅水「次はKAMIJOさんを紹介するよ」
奏雨「Versaillesのボーカルやん。さっきVersailles紹介したよね？」
浅水「そうなんだけど、KAMIJOさんのソロはシンフォニックメタルの要素が強くて、Versaillesの良さに気付いたら流れでKAMIJOさんソロも聴いてほしいかな」
奏雨「へえ。どのアルバムが良いとかあるん？」
浅水「1作目の『Heart』かな。以降はKAMIJOワールドが出すぎて音が豪華になりすぎてるというか、かなり難しくなるから」
雪乃「Luca Turilli's Rhapsodyの2作目くらい音が豪華になるよね」
奏雨「その、さっきから出てくる【Rhapsody】っち言うのは……」
雪乃「あ、例に挙げてるだけで、カテゴリが違うからここでは話さないよ。気になるなら今度話すけどね～」
奏雨「そうなん？ じゃあ今度聞かせてもらお」
摩天楼オペラ
浅水「次は摩天楼オペラを紹介するね」
雪乃「メタルバンドってイメージが強い摩天楼オペラだけど、聴きやすいと思うよ」
奏雨「『Justice』なら聴いたことあるよ。確かに1曲目のタイトルトラックは激しかったけど、聴きやすかった気がする」
浅水「"Justice"良いよね、そのアルバムは良い選択だよ。他には『地球』なんてどう？」
雪乃「『地球』良いけど、"讃えよう 母なる地で"は中々人を選ぶと思うよ～？」
浅水「ああ、確かに。それとこのバンドの不思議なところって、ギタリストのメンバーチェンジが多いんだよね」
奏雨「メタルってギタリストが中心人物っちイメージあるんやけど」
浅水「そうとは限らないけど、メタルバンドのほとんどがそうだよね。AnziさんもJaYさんもカッコよくて上手かったんだけどね」
雪乃「でもAnziさんが居なくなった時は、めちゃショックだったよ」
浅水「本人の都合だから仕方ないけど脱退はファンにとってやっぱキツイから、優介さんは摩天楼オペラに居続けてほしいな」
NoGoD
浅水「NoGoD（ノーゴッド）は色物感凄いバンドに見えるけど、実際はカッコイイメタルやってるよ」
奏雨「何やったっけ……なんか宗教じみた名前やなかった？」
浅水「新興宗教楽団NoGoDだね。メジャーに行ってからNoGoDだけになったけど、ライブパフォーマンスは昔から変わってないよ」
雪乃「団長さんは歌も上手いのは勿論、トークが上手い人だよねぇ。場合によっては裏回しやってるし」
奏雨「裏回しって、芸人さんやないんやけん(苦笑)」
浅水「オススメはベストアルバムの『VOYAGE 10TH ANNIVERSARY BEST ALBUM』が良いと思うよ。昔発表していた4曲が再録されて、全体的に良い選曲だし」
奏雨「ヴォヤージュ……SadieやdefspiralもそうなんやけどV系っちさ、【Voyage】好きよね」
雪乃「MALICE MIZERやDも使ってるね、Dは厳密には"Bon Voyage!"だけど。たまたまだと思うよ」
浅水「オリジナルアルバムならどれを選んでも良いはずだよ。あと、このバンドもギタリストが変わってるね」
奏雨「あ、そうなんやね。でもツインギターやろ？」
雪乃「Shinnoさんは今もメンバーだね。もう一人のKyrieさんが辞めちゃってね～」
浅水「しかもほとんどの作曲と編曲、一部作詞もやってたしバンドリーダーだったKyrieさんが居なくなった時は流石にNoGoD終わったなって落胆したけど、何とか無事に活動再開したね」
奏雨「司令塔みたいな人がおらんくなって、よくバンドも持ち直したね。バンドの看板である団長がおるとはいえ……って、団長って名前なのにリーダーやないと?!」
浅水「今は誰がリーダーなのか分からないけど、当時はKyrieさんだったね。そんなKyrieさんの後任はサポートメンバーだけど伊豫田浩平さんという若きテクニカルギタリストが参加してるよ。あとしっかりイケメン」
雪乃「高身長の好青年だし、凄い逸材を見つけたよね～。しっかりイケメンだし」
奏雨「イケメンが重要なのは分かっとーけん(汗)」
Megaromania
浅水「最後にMegaromania（メガロマニア）を紹介するよ」
奏雨「聞いたことない名前やね」
浅水「Megaromaniaは、かつてKISAKIさんが代表を務めてたUNDER CODE PRODUCTIONに所属してたバンドだね」
奏雨「ああ、地下線って呼ばれてた事務所やろ？ それは知っとーよ」
雪乃「アタシは地下線バンド結構聴いてたなあ。特にMegaromaniaはメタルサウンドだったから好きだったよ」
浅水「耽美系ではあるけど、シンフォニックな要素はそこまで前面に出てなくて、良い意味で豪華すぎないから聴きやすいよね」
雪乃「Megaromaniaは解散してるけど、もし解散せずに続いてあわよくばJVM Roses Blood Symphonyに参加してたらなぁ」
浅水「でも、あの辺りと関わるのはかなりのハードルだと思うけどね(汗)」
奏雨「ところで、このバンドのアルバムは入手しやすいと？」
浅水「紹介していて申し訳ないんだけど、これがあまり見かけないんだよね。アルバム自体は少なくて、1stフルアルバム『Prophetic Faction -the Universe-』と1stに入らなかった一部曲をまとめた編集盤『Oblivious』、ミニアルバム『Quintessence Voyage』と2nd『Artistical Glint』なんだけど、中古で見かけたとしても初回盤ばかりかな」
奏雨「へぇー……またVoyage使われとる。ヴィジュアル系は通常盤ボーナストラックのパターンが多いけど、Megaromaniaもそのパターンなん？」
雪乃「そうだよ～。でもベストアルバムが出てるからそれでも良いと思うよ」
浅水「シングルは揃ってるし新曲も入ってるから、もし聴いてみたくなったら買ってみるといいよ。その新曲は例に漏れず通常盤Cにしか入ってないけど」
浅水「ヴィジュアル系メタルバンド4組と1人を紹介したけど、どうよ」
奏雨「『どうよ』って！(汗) いや、まあ気になってるのは確かやけどね」
雪乃「これでメタルに慣れて、どんどん開拓していってくれたら嬉しいなー！」
奏雨「そーやね、これでメタルに興味持ってきたら、他にも紹介してね」
浅水「でも最初に『ヴィジュアル系は何だかんだで激しい』って言ってたよね」
奏雨「うん、それがどーしたと？」
浅水「ヴィジュアル系はメタルを軸にしたサウンド多いから、紹介しなくても気が付いたらメタル聴けてるパターンがほとんどってことだよ」
奏雨「え!!」
